旗竿地の購入にはメリットがいっぱい!旗竿地購入で注意しておきたい事項とは
旗竿地の購入には、実はメリットがたくさんあります。
旗竿地は、道路から奥まった土地で周囲を隣接住宅に囲まれ、道路に面した間口が狭いため敷地内に入りづらく、一般的に人気はありません。
しかし、旗竿地は少し視点を変えると、メリットがたくさんあります。人気のない旗竿地が、よくよく考えたら自分の求めていた土地に合致している、かもしれません。
この記事では、旗竿地の魅力をたっぷりとお伝えします。一方で、旗竿地購入で注意しておきたい事項についてもしっかりとお伝えします。
旗竿地購入のメリット
旗竿地購入のメリットは、下記に挙げた5つとなります。
- ①周辺相場より土地価格が安い
- ②道路から奥まった土地であることで、プライバシーが守りやすい
- ③通路部分を有効活用しやすい
- ④静かな住環境で子育てしやすい
- ⑤人気エリアなら売りやすいケースもある
①周辺相場より土地価格が安い
旗竿地は、周辺相場より土地価格が安いことです。
旗竿地は、間口が広い土地などに比べると敷地内に入りづらく使い勝手が悪いため、一般的に不動産需要は高くありません。よって、土地価格は、周辺相場より割安であることが殆どです。
土地代が安く済むので、希望の土地に家を建てやすくなるメリットもあります。
固定資産税や相続税が安くなることもメリット
旗竿地は、固定資産税や相続税評価額が安いこともメリットと言えます。
固定資産税を算出する課税標準は、固定資産税評価額です。旗竿地の固定資産税評価額は、周辺より低く設定されているため、固定資産税は安くなります。
続いて、相続税の計算で重要なのが相続税評価額(路線価)に用いられる補正率です。例えば、普通住宅地で間口4m未満の旗竿地には、0.9の間口狭小補正が適用されます。つまり、10%の評価減です。
間口狭小補正と不整形地補正か奥行長大補正を併用することで、更に評価減となり相続税の節税に繋がります。
②道路から奥まった土地なので、プライバシーが守りやすい
旗竿地は、道路から奥まった土地なのでプライバシーが守りやすくなります。
道路に面した土地は、敷地に入りやすい反面、通行人の目線が気になったりします。また、交通量が多い道路であれば、騒音や排気ガスの影響を受けるおそれもあります。
旗竿地のように奥まった土地であれば、不特定多数の人から敷地内を見られることはないなど、日常生活におけるプライバシーを守りやすくなります。
③通路部分を有効活用しやすい
旗竿地は、通路部分を有効活用しやすいメリットがあります。
通路部分を、駐車場や駐輪場などに使用することで、建物が建つ敷地を広く使えます。
④静かな住環境で子育てしやすい
旗竿地は、静かな住環境を実現しやすく子育てはしやすくなります。
周囲を住宅に囲まれることで、道路からの騒音や通行人が発する声などが敷地内届きづらい環境です。閑静な住宅街であれば、周辺住宅から生活音はするものの、不快に感じることは少なく静かな住環境は実現しやすいでしょう。
⑤人気エリアなら売りやすいケースもある
旗竿地は、人気エリアなら売りやすいケースもあります。
例えば、都内で家を持ちたい場合、一般的に人気の住宅街を選択すると土地代は高めです。しかし、人気の住宅街は需要が高いため、なかには割安な土地を求めている消費者は多くいます。
よって、人気エリアの旗竿地であれば需要が見込めるため、売りやすいケースがあります。
旗竿地の購入で注意しておきたい事項3つ
旗竿地の購入で注意しておきたい事項は、以下に挙げたとおりです。
- ①更地で購入するとインフラ整備コストが高いケースがある
- ②既存建物を解体する場合、解体費が高くなるケースがある
- ③日当たりや通風の確保に工夫が必要
①更地で購入するとインフラ整備コストが高いケースがある
更地で旗竿地を購入するとインフラの整備コストが高く、建築費用が割高になるケースがあります。
例えば、旗竿地購入時に電気を引く電線があり、水道管やガス管に劣化がなくそのまま使える状態であれば問題ありません。
一方で、敷地内に電気が来ていなければ電気を引く工事が必要です。工事は、主に道路上にある電柱から電気回線を引き込みますが、旗竿地は電柱から距離があることが殆どです。
これにより、電線からの引き込み線がたるみ過ぎないようにするためと、隣地の上空を通過しないために、中継ポールを設置するケースがあります。よって、これら電線の引き込みだけでも工事費用が多額です。
また、水道管やガス管も公道下にある管からの引き込み工事が必要です。また、既存の管があっても劣化が激しければ交換工事を行います。つまり、このようなインフラ整備を引くだけでも多額の工事費となるケースがあります。
②既存建物を解体する場合、解体費が高くなるケースがある
旗竿地に既存建物がある場合、解体に手間が掛かることで解体費が高くなるケースがあります。
建物の解体費は、解体のしやすさで決まります。例えば、建物の構造で言えば、RC造りの住宅より木造住宅のほうが解体はしやすいです。また、敷地の間口が広ければ重機が入りやすく、効率よく解体作業が進みます。
旗竿地の解体で懸念されるのは、間口の狭さによる重機の入りにくさです。重機が入れなければ、解体を手作業に頼るため、解体に手間が掛かります。
よって、重機が入れない敷地で解体する場合には、工期が長く人手が掛かるため、解体工事費が割高となります。
③日当たりや通風の確保に工夫が必要
旗竿地で家を建てるときには、日当たりや通風の確保に工夫が必要です。
なるべく周囲の建物と距離を取って家を建てることや、リビングに天窓を設け日当たりや通風をしやすくする、などになります。
旗竿地も建物の建て方を工夫することで、快適に過ごせます。
旗竿地の購入で予めチェックしておきたいこと
旗竿地の購入では、事前にチェックしておきたいことがあります。以下、4つの項目について解説します。
- ①通路部分は十分な幅が確保されているか
- ②工事車両は問題なく入れるか
- ③インフラ整備は整っているか
- ④敷地境界は確定しているか
- ①通路部分は十分な幅が確保されているか
通路部分は、十分な幅が確保されているかになります。
通路部分は接道義務を満たすために間口2m以上が必要です。仮に、通路幅が2mで通路部分に車を停めると人が歩けるスペースが狭く、敷地内へ入りづらくなります。
一方で、間口が3m以上あると車を停めても敷地内に入りやすくなり、もっと広くなれば通路部分に自転車を停められるなど、通路部分をより有効活用できます。
よって、通路部分は2m以上でなるべく幅が十分確保されているかをチェックします。
②工事車両は問題なく入れるか
敷地内に工事車両が問題なく入れるかです。
既存建物の取り壊し時には、主に油圧シャベルや解体物の搬出でトラックを使用し、建物新築時にはクレーンやユニック車などが使用されます。
これら工事車両が問題なく入れるような、通路や前面道路の広さが確保されているかを確認します。
③インフラ整備は整っているか
水道管や下水道管、ガス管、電気設備など、インフラ整備が整っているかです。
仮に分譲が古い土地であれば既存の水道管などが傷み、交換の可能性があります。水道管は主に公道下に埋設されており、敷地内への距離が長いほど工事費用は高額です。
家を建てる際にインフラの整備工事が入ることで費用が大きく異なるため、必ずこれら付設状況は確認しておきます。
④敷地境界は確定しているか
最後は、敷地境界が確定しているかです。
正確な土地の広さで売買を進めるには、四方の境界が全て確定し正しい土地面積で登記されていることが必須となります。
よって、敷地境界図を取得し、念のため敷地境界が全て確定しているかについて確認しておきましょう。
まとめ
旗竿地は不動産価格が割安など多くのメリットがある一方で、購入前には注意しておきたいことがあります。よって、価格の割安さだけで決めずに本編で紹介したチェック項目を確認したうえで、購入を決めるようにしましょう。
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