不動産売却時の売値はどのように決めるのか?
はじめての不動産売却で疑問に思うのは、売値をどのようにして決めていくかです。
実際、売値の設定次第で売却のスピード感や進捗は全く違ってきます。不動産を売却するなら少しでも高く売りたいと思う反面、確実に売却を行いたいという気持ちもあるでしょう。
この記事では、不動産売却時の売値の決め方について解説していきます。
不動産売却時の売値は査定をもとに決める
不動産売却時の売値のベースは、不動産会社が算出する査定金額です。
査定は、不動産会社に依頼をすれば無料で行ってもらえます。また、現在ではインターネット上でも簡単に査定を受けられる時代となっており、なかには一回の入力で複数社の査定を受けられるサイトも存在します。
査定で算出される金額は、今の市場で売れる金額
査定で算出される金額には、若干不動産会社毎にバラツキがありますが、基本は今の市場で売れる金額です。つまり、今売却活動したときに市場に受け入れられ、売却できる可能性が高い金額となります。
査定金額に関する留意点3つ
査定金額には、留意すべき点が3つあります。以下についてご紹介していきましょう。
- ①必ず売却できる金額ではない
- ②不動産会社により査定額は異なるケースが多い
- ③査定には机上査定と実査定がある
①必ず売却できる金額ではない
査定は、必ず売却できる金額ではありません。
不動産売却はあくまで買主を探す作業であるため、売却ができる可能性が高い金額とは言え、必ず買主が現れるとは限りません。
売却する時期やタイミング、周辺の競合物件の状況によっては、査定額よりも安値で売却となることもあります。
②不動産会社により査定額は異なるケースが多い
査定額は、不動産会社により異なるケースが多くあります。
査定額の算出は、過去の売却事例を参考に行いますが、金額の算出においては若干見解が異なる場合が多いでしょう。また、なかには売却案件を取得するために、わざと相場を超える高値査定を提示する悪徳な不動産会社も存在します。
よって、査定については複数社の見解を聞いておくことと、予め自らでも周辺相場を調査しておくとよいでしょう。なお、自らで市場調査を行うには、以下の方法があります。
- レインズマーケットインフォメーションを利用する
- 土地総合情報システムを利用する
- 不動産ポータルサイト等で現在の売値を調査しておく
③査定には机上査定と実査定がある
査定には、机上査定と実査定があります。
机上査定とは、取引事例比較法を用いて算出する方法です。
周辺の過去の売却事例を2~3物件程度ピックアップし、査定する物件と比較しながら点数化したものをもとに査定額を算出していきます。
例えば、売却事例物件の点数を100として売却金額が2,000万円の場合、査定物件の合計点数が110点であれば、査定額は1.1倍した2,200万円となります。
次に、実査定とは実際の建物や室内などを確認して査定額を算出する方法です。室内のコンディションや日当たり、マンションであれば眺望などを確認します。
なお、実査定を行うときには予め不動産会社は机上査定を算出しています。実査定時に室内のコンディションや日当たりなどでマイナスポイントとなるような事項がないかを確認して査定額を調整し、実査定額としています。
つまり、より正確な査定を行うのであれば実査定がおすすめです。
売値を決める方法
本章では、実際に売値を決める方法についてご紹介していきましょう。
相場並みの金額で売りたければ査定額を売値にする
まず、相場並みの金額で売りたいのであれば、査定額を売値にします。
査定で算出した数字は、今市場に出したときに概ね2~3か月程度で売却できる見込みの金額です。売却成功の可能性を高めたい、確実に想定期間内で売り切りたいと思うのであれば査定額をそのまま売値にするとよいでしょう。
チャレンジ価格にしたいのであれば、査定額に対し105%を目安に値付けする
「少しでも高く売りたい」「売却を急いでいない」のであれば、チャレンジ価格で売却する方法があります。
売値は、査定額に対し105%程度を目安に設定するとよいでしょう。例えば、査定額5,000万円であれば売値は5,250万円です。
なお、チャレンジ価格は相場を超える金額帯となるので、売却活動を行い1~2か月程度経過しても進捗がない場合には、売値は相場並みに戻すべきでしょう。
立地やロケーションなど唯一無二感が強ければ更に高値で売れる可能性も
不動産は需要が高ければ、更に高値で売れる可能性があります。
例えば、駅直結マンションの最上階、人気の街や住みやすい街ランキングで上位になる街に立地する駅近物件、人気の小中学校学区に立地する、など唯一無二感が強ければ更に高値で売れる可能性もあります。
なお、不動産の相場や評価は都度変化するものです。売却相談等は、その不動産が立地するところに店舗を構える不動産会社への依頼がおすすめです。
売却を急ぐのであれば、査定額より下げて売り出しする
最後に、売却を急ぐのであれば査定額より下げて売り出しを行います。
査定額に対し95%~97%程度に設定しただけでも相当な割安感があります。例えば査定額5,000万円であれば、4,750万円~4,850万円です。
査定額より安くすることで市場での割安感が演出でき、早期売却に繋がる可能性が高まります。相続などで不動産の現金化を急ぐ場合や売却に時間を掛けたくない場合におすすめです。
売値を決めるときの留意点3つ
売値を決めるときには、以下に挙げた3つのポイントについて留意しておきましょう。
- ①周辺の成約事例を自らでも調査しておき、傾向を掴んでおく
- ②担当者のアドバイスをよく聞く
- ③現実的に売れる金額に設定する
①周辺の成約事例を自らでも調査しておき、傾向を掴んでおく
先述でも触れていますが、周辺の成約事例を自らでも調査して、相場などの傾向をなんとなく掴んでおきましょう。
売値は査定額と売却に対する考え方で決めていきますが、予め相場の傾向などの知識はあったほうが担当者との相談はしやすい状況となります。
売値は売却の成功を左右する大事な要素となるので、さまざまな情報をもとに決めていきましょう。
②担当者のアドバイスをよく聞く
担当者のアドバイスを良く聞くことです。
不動産会社の担当者は、不動産売買を幾度となく行ってきた実績や経験があります。売れる金額、チャレンジ価格でも売れそうな金額、絶対に売れない金額、売却を成功させるために行っておいた方がよいことなど、たくさんのアドバイスをしてくれます。
これらは売却の成功を目指して行うことであるので、担当者のアドバイスはしっかりと聞き入れるようにしましょう。
③現実的に売れる金額に設定する
最後は、現実的に売れる金額に設定することです。
例えば、査定額5,000万円の物件に7,000万円の売値を付けても、まず売却が成功することはないでしょう。
チャレンジ価格だとしても、相場を遥かに超える金額で売却を進めることは難しくなるため、現実的に少々高めでも受け入れられそうなギリギリの金額が査定額に対して105%の数値となります。
なお、唯一無二感が強い物件であれば105%を超える金額設定も可能性ですが、あまりに高すぎては売れないのでやはり現実的に売れそうな金額帯(査定比110%以内)に納めるのがよいでしょう。
まとめ
岐阜市近郊や岐阜県内で不動産売却をお考えなら、岐阜不動産売却センターがおすすめです。岐阜不動産売却センターでは、はじめて不動産を売るお客様に対して売却が成功できるように親切丁寧にアドバイスを行います。
また、売却に関するあらゆる相談をお受けし、安心して売却できる環境づくりにも力を入れています。
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